死にたいから健康です。

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相沢蓮也

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この記事は約10分で読めます。

相沢です。

恋愛相談を受けていて、
圧倒的に多いのが、

「自分に自信がありません」

です。

自信が無いから、
声かけが出来ない

自信が無いから、
返信が無いと不安

自信が無いから、
周囲の目が怖い

自信が無いから、
押しきれない

なので、今日は、
人の一生の中で、

自信というものが、

どのように生まれ

どのように失われて、

どのように、再生するのか、

というお話です。

ところで、たぶん僕は、

男女合わせると、
数百人を超える

この手の相談を
受け続けているのですが、

その中で1つ、
気が付いた事があります。

自信があるっていうのは、

・大人として成熟している、

という事です。

そうして、

『青春』とは、
『自信を失うこと』です。

テレビの青春ドラマとか、

ああゆう、
キラキラしたのは、

みなさんが自信を失う中で、
本当は欲しかったもの、

あこがれていたもの、

ですから、

99%の人は、
ああはいきません。

99%の人が、
ああはいかないから、

学園青春ものは、
その未練の裏返しでもって、

いつまでたっても
大人気なわけです。

だから、
現実の若い人は、

ほとんど皆さん、
自信がありません。

周囲からは、

「自信と輝きにあふれている若者」

のように、見えたとしても、

単に、それが、
強いコンプレックスの
裏返しであったりとか、

自意識過剰の、
1つの表れ方という
だけのことで、

当の本人の内面は、

もっと、ドロドロ、
ビクビクした

劣等感でいっぱい
だったりします。

もちろん、みなさん、
周囲にそれを悟られないよう、
隠していますけれども。

・・・

産まれたばかりの頃、
一般的には、みなさん、
自信にあふれています。

両親からの、

絶対的な肯定に
支えられていますから。

泣こうが、わめこうが、
おしっこをもらそうが、
う○ちをもらそうが、

全部、受け入れてもらえます。

寝返りをうった。

はいはいした。

立ち上がれた。

笑った。

それだけで、大絶賛。

こういう強い肯定感が、
人間の根源的な自信の
基礎となります。

だから、子供のときに
親と一緒に食事をするとか、

一緒にテレビを見る
とかってすごく大事です。

同じものを食べる。

一緒に
「美味しいね」って言う。

同じものを見て、

一緒に
「面白いね」って共感する。

この共感が、

「自分の、この感情は正しいんだ」

という、自己肯定感を育て、

生命としての、根源的な
自信を育てます。

こうして、根源的な自信を
身に付けた皆さんが、

やがて、小さな社会に出ます。

小学校・中学校・高校……

まだまだ、守られた箱庭では
ありますが、

じょじょに、自分と他人を
比較することを覚えます。

性欲も育ち、その事が、
比較の意識を強くします。

比較は、たくさんの敗北感を
味わわせます。

自分よりイケメンがいて、

自分より足の速いやつがいて、

自分よりスタイルの良いやつがいて、

自分より頭の良いやつがいて、

自分より成績の良いやつがいて、

自分より人気者がいて、

自分より話が面白いやつがいて、

自分より背の高いやつがいて、

成長とともに、

自分が、
完ぺきとは程遠い、

弱点だらけである事に
気が付きます。

当然、完璧な人間など
いないわけですから、

こういった敗北感は、
ほとんど全員が味わいます。

これが、青春の時代。

自信を失う時代。

面白いことに、

ほとんど皆、

その胸にいだいた、
敗北感を隠します。

敗北感が強い人間ほど、

「自分は勝ち組み」
みたいな顔をしたがるし、

それを演じます。

そんな、

「勝ち組みたいな顔をした奴ら」

をみて、

「ああ…自分は負け組なんだ…」

と落ち込む人も、いる。

でも本当は、
みんな、すべからく

劣等感と敗北感に
落ち込んでいる。

それが、
青春というものだし、

人間の健全な
成長過程だし、

ここから、また
「別の種類の自信」
を築きあげるという作業を、

・大人になる

とか、

・人格が成熟する

と、いいます。

「別の種類の自信」とは、

何でしょうか?

僕は、

・選択された自信

だと思います。

言うまでも無く、

人間には寿命があります。

だから、全てを手に入れる
ことは出来ません。

自分には才能が
無いのだけれども、

200年くらい続けて、
とりあえず音楽の世界で、
モーツァルトと並んで、

そのあと、
200年くらいかけて、

水泳のオリンピックで
金メダルを取って、

あ、でも、ビートルズにも
ならびたいし、

そういえば、
陸上でも、スケートでも
金メダルを取っておかなきゃ。

いやいや、
完璧な人間になるには、

文学と物理学と
化学の分野で

ノーベル賞も
取らなきゃならいなし…

1万ぐらいのジャンルで、
全部1位を取り続けなきゃ
いけないから、

僕には、
最低でも10万年の
寿命が必要だなぁ…

とか、まったくナンセンスな
わけでして、

人間はみな、
それぞれの才能と

かたよった性質や環境、

そして、

・寿命

の中でしか生きられません。

だから、全てを
選ぶことは出来ない。

完璧など、求められない。

「何かを選ぶ」
という事は、

「何かを選ばない」
という事だし、

「何かを得る」
という事は、

その時間で
得られたであろう、

他の何かを、

「あきらめる」

という事なんです。

こうして、
選択し続けた結果、

得られる、

完璧とは程遠い、
にもかかわらず

自分の根っこを
支えてくれる『自信』
を身につけること。

大人になるとは、
そういう事です。

・・・

僕は、21歳だったか
22歳だったか、
そのくらいの時期、

毎日、死にたいと
思っていました。

生きている事がキツすぎて、
精神安定剤を飲んでいました。

催眠療法とかにも
通っていました。

でも、今から思うと、
それってとても健全な
メンタルだったな…

って思います。

大学生くらいまでにね、

1回くらい
ちゃんと絶望しておかないと、

こういうのって、
青春の「はしか」
みたいなものだから、

歳をとってからだと、
返ってヤバいんですよ。

この時期の苦悩が深い人ほど、

大人になってから、

ずうずうしく、

ずぶとく、

強靭(きょうじん)
に育ちます。

繊細さと厚かましさを、
イイ感じに使い分けられる
ようになります。

もちろん、

「だから全員、
死にたいと思わないとダメ」

とか、ではなくって、

僕はちょっと、人よりも
根暗で神経質なんで、

極端な表れ方をしましたよ、

というだけの話なのですが、

ともあれ、

これを読んでくれている

10代後半から
20代前半くらいまでの、

劣等感にさいなまれ、

敗北感に押しつぶされて、

苦しくて苦しくて、仕方がない

っていう若いひと。

今はそういう時期だと思って、
あきらめてください(笑)

で、自分の中の、

その苦しさとか、
劣等感から目をそらさないで、

ごまかさないで、

逃げないで、

ひたすら、
あがいてみてください。

具体的な方法論なんか
ありません。

ただ、逃げずに、
あがくんです。

根性論の世界です。

そこで頑張ったぶんだけ、

将来、

・大人の自信

・大人の格好良さ

を手に入れられますから。

・・・

僕は、いつも20代後半から
40代くらいの人に向けて

メールマガジンを書いて
いるものですから、

まあ、たまには、若い奴らに
メッセージを送るのも、

悪くないのかな、

と思い、書きました。

相沢蓮也

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